祭りとイベント
2月 節分会
節分とは立春の前日である2月3日ごろがこれに当たります。この日の夜、日本中の人々は炒った大豆を家の内外にまきながら、「鬼は外! 福は内!」と唱えます。
しかし、吉野山の蔵王堂では、全国から追い出された鬼を迎え入れ、「福は内!鬼も内!」という珍しい節分会が行われます。
悪い鬼も役行者(修験道)に説得されて、よい鬼になったことから由来するようです。
2月 国栖奏(国栖)
国栖奏は、昔の日本の暦の正月14日に行われますので、たいていは2月に国栖地区で行われます。
昔の天皇をもてなす歌舞で、舞う男性が2人、笛を吹く男性が4人、鼓をたたく男性が1人、歌を歌う男性が5人で、昔の衣装を着て浄見原神社で奉納します。
これは古来天皇がこの地にやって来た際のおもてなしを、ずっと伝えてきたお祭りです。国栖は吉野町の東部にあります。
3月 津風呂湖ひらき(竜門)
津風呂湖は吉野町中央部にある人口の湖です。
この湖ではボート遊びやヒラブナや鯉、ブラックバスが釣れるため、多くの釣り人でにぎわいます。
毎年3月末に春の訪れを告げる「津風呂湖ひらき」が行われ、1年の湖の安全を祈願します。
4月 御田植祭
4月3日に吉野山水分神社で開催される祭り。
豊作を祈願し、人間と牛に扮した2人の男が種蒔から稲刈りまでの一連の農耕作業の所作を、ユーモラスに表現するお祭りです。
4月 花供会式
吉野山の桜は昔から神の木です。
毎年4月11日・12日に、修験道の総本山である蔵王堂の御本尊に桜の開花を報告するお祭りで、この時期はたいてい桜の花が満開かそれに近い状態です。
この祭りには奴行列を先頭に僧侶、稚児、山伏などが竹林院から蔵王堂まで練り歩きます。
6月 あじさい祭り
毎年6月中旬頃から7月上旬まで、七曲の道沿いに4000株のアジサイが咲きます。七曲は近鉄吉野駅から歩いて15分位で下から上に上る事ができます。
7月 蛙飛び行事
7月7日は蔵王堂で「蛙飛び行事」があります。
大きな蛙を乗せた太鼓台が蔵王堂へ運ばれます。
その後、修験道の僧達の法要・作法の後、大きな蛙が人間に戻ります。これは昔修験道の力を侮辱した男が、大ワシにさらわれ断崖絶壁の上に置き去りにされました。
男が後悔したので、位の高い僧が法力で男を蛙に変え絶壁から下に降りることができました。
高僧が蔵王堂の前で今度は人間に戻したという言い伝えを、お祭りにしたものです。
10月 吉野山秋祭り
毎年10月の第三日曜日に行われるのが吉野山の秋祭りです。蔵王堂境内にある天満神社に五穀豊穣をお願いするお祭りで、重さ1程のふとん太鼓を吉野山の3つの地区から、天満宮を目指して練り歩きます。
11月 大日寺 火渡りの行
11月23日に、吉野山の大日寺で「火渡りの行」が行われます。
「火渡りの行」とは、まず祈りを込めて護摩木に火を点けて燃やします。
その後まだ火の残っている護摩木の上を素足で歩く行事です。
これによって裸足で歩いた人が厄災を祓(はら)うことになります。