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10月19日スマイルバスツアー第6回目「大河の一滴となって歩こう」が開催されました。
当日はあいにくの雨にも関わらず、町内外からこのツアーを楽しみにしてくれる参加者でバスは満車となりました。
今回のテーマである祈雨・祈止雨の山である「青根ケ峰」に降る一粒の雨になって、大河の吉野川まで歩こうというテーマ通り、雨の中のウォークとはなりましたが、雨粒を集めた象の小川や、水量たっぷりの高滝など雨であるが故の風情を楽しみ、最後に吉野歴史資料館の池田館長の「青根が峰と吉野宮」の話に聞き入りました。
最後に資料館横の国見の丘から見える「青根ケ峰」を見ながら、歩いてきた道のりを眺めました。
今回は雨の中のウォークとはなりましたが、本当のディープな吉野を味わっていただきました。
写真撮影は中井孝嘉さんです。

大河の一滴となって歩こう―持統天皇の遥拝した青根ケ峰から―

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持統天皇は在位中に、宮滝の吉野宮に31度行幸されています。
壬申の乱の前に夫である大海人皇子といた事を懐かしんだ事もあるかもしれませんが、天皇の最大の役割は天候を司ることだとされました。
吉野歴史資料館横の小高い丘から、日照り続きには降雨を、長雨続きには晴れるように青根ケ峰を遥拝することでした。
彼女の願いが叶って青根ケ峰に降った一滴の雨粒は、東へ流れると川上村の音無川に。
南に落ちると黒滝村に入って丹生川に。
西に落ちると下市町の秋野川に。そして北に流れると、万葉の「象の小川」となって吉野川に落ちます。
このように最初の一粒から大河の吉野川を越えて、最初の発信の地吉野宮まで逆を辿るコースです。


■集合場所・時間  吉野神宮駅前 9時20分
■終了時間      大和上市駅前16時33分到着
■参加費設定     2000円(入館料・昼食代・資料代・バス代・保険)
■歩行距離      10Km   
■利用交通      吉野神宮駅前~青根ケ峰(大峯ケーブルバス) 
              宮滝~上市駅(スマイルバス)
■トイレ場所      金峯神社  桜木神社  歴史資料館
■魅力のポイント
☆標高858mの青根が峰までバスで一気に登ります
☆森林セラピーのポイント「こもれび広場」で昼食です
☆吉野歴史資料館で水の聖地・青根が峰と天皇について学びます

030o.pngコースの詳細

大阪阿倍野橋駅(7:50発)
近鉄南大阪線急行・吉野行

吉野神宮駅(9:19到着)

吉野神宮駅前出発(9:30)
近鉄吉野神宮の改札を出て左に曲がり、なだらかなスロープを降り切った所が、
スマイルバス停・吉野神宮駅です。
正面の吉野病院から出発しますので、手を上げないとバスは通り過ぎますのでご注意を。
吉野病院から乗るのは確実です

吉野大峰ケーブルバスで皆さんを一気に青根が峰までご案内します
青根ヶ峰(10:00)
青根が峰は神奈備(神がいる山)として昔から崇拝され、持統天皇はこの山を遥拝する為に、
在位中に31回も吉野を訪れたとされています。
青根ケ峰に降った一滴の雨粒は、東へ流れると川上村の音無川に。
南に落ちると黒滝村に入って丹生川に。
西に落ちると下市町の秋野川に。
そして北に流れると、万葉の「象の小川」となって吉野川に落ちます。
宮滝の歴史資料館から見ると、ちょうどきれいな三角のおむすび山です。

女人結界(10:30)
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女人結果を過ぎると尾根沿いの道行者を歩きます。尾根沿いですので、心地よい風が感じられます。
ほどなく奥の院寺院跡を過ぎて、坂道を歩くと金峯神社に到着です
金峯神社(11:10)
祭神は金山彦神で、金峯山中深くに黄金が埋まっており、それを守る神とされます。
宇治拾遺物語には、ここで金を盗んだ男が後に罰が当たって死ぬ話があります。
陰陽五行によると、木・火・土・金・水の循環で、金から出来るのが水とされており
、金と水は密接に関係するという人もいます。
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吉野水分神社(11:50)
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水元々水分神社のあった場所は、宮滝から水分の峰・青根が峰を望むライン上にあったとされますが、
いつここに移されたかは定かではありません。
現在の社殿は、慶長九(1604)年豊臣秀頼が再建したものです。
水分神社は、文字通り水を配る神でしたが、水分(みくば)りが、更に身籠(みごも)りと転化し、御小守の神となります。
このお陰をもってこの世に生を受けたのが、国学者の本居宣長です。
自分の生命を授かった神社を参る旅の紀行文が「菅笠日記」でした。

こもれび広場・昼食(12:30到着)
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分岐を右に取り更に降りて行くと、少し平地があります。
ここを森林セラピー美林案内人の方々が整地をし、少しくつろげる木のベンチを整備し、おまけにハンモックまであります。
ここは「こもれび広場」といって、森林セラピーでは重要な場所で、
ここでヨガをしたり、ハンモックで心をリリースしたり本当にリラックス出来るスポットです。
当日はここでお弁当です。

上滝(13:20)
もっと下にいくと「大滝」がありますが、その滝より上にあるので「上滝」と呼ばれています。
ここにはベンチが置かれており、少し疲れた足を休めるのにいい具合です

高滝(13:50)
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高滝は「馬洗いの滝」とも呼ばれ、源義経が吉野から逃れる際に通過したとされ、
葛飾北斎の「和州吉野義経馬洗滝」にも描かれています。
最近地元喜佐谷区の人が、滝が見やすいように見学道を整備されました。
青根が峰に降った雨が流れを集めてこのような大きな滝になるのは、少し感慨深いものがあります。
ここでは思いっきりマイナスイオンを心呼吸してみて下さい。

桜木神社近くの象の小川(14:30)
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象と書いて「キサ」と読みます。
万葉集の時代から「象山(キサヤマ)」や「象(キサ)の小川」が詠まれています。
その代表作が大伴旅人が詠んだ
 昔見し象の小川を今見れば、 いよよ清けくなりにけるかも
で旅人が赴任地の大宰府でこの川を詠んだそうです。
象(キサ)とは、動物の象そのものの事でなく、象牙が時が立てばギザギザの模様が現れ、
喜佐川がジグザク蛇行する様を表現したといいます。

夢のわだ(14:50)
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夢の和田とは、青根が峰に降った一滴の雨が雨粒を集めて高滝という滝になり、
蛇行する風雅な「象の小川」となり、最後に大河の吉野川に注ぐ辺りの深淵を「夢のわだ」と呼びます。
まさにこのテーマのゴールとも言えます。
大伴旅人はこの「夢のわだ」のことも万葉歌に詠んでいます。
わが行きは久にはあらじ夢のわだ 瀬にはならずて淵にあらぬかも

吉野歴史資料館(15:40~16:00)
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この歴史資料館の東隣にあるのが、持統天皇が青根が峰を揺拝した丘だといわれています。
ここでみると青根が峰が三角錐の正に神南備、聖なる山を拝みましょう。
そして、こんな遠くからここまで歩いてきたんだなと驚くはずです。
この景色を持統天皇は幾度となく見て願いました。
そして三角の山に雲がかかり、神が一粒の雨となって降臨してくるイメージを。
ここ吉野歴史資料館では、持統天皇が遥拝する様子を、ジオラマで再現しています。
持統天皇や女官たちは吉野の和紙で作られています。
更に当館の池田館長の話は、あなたの古代の吉野のイメージを更に増幅させてくれるはずです。
事前に確認して行かれる事をお勧めします。
宮滝(16:19)

上市駅(16:33)

上市駅
近鉄吉野線急行・大阪阿部野橋行(16:41発)

大阪阿倍野橋駅(18:12到着)

  • スタート
    • 吉野神宮駅前
  • ゴール
    • 大和上市駅前
  • 歩行距離
    • 10㎞
  • 所要時間
    • 7時間13分
  • 昼食
    • お弁当
  • 利用交通
    • スマイルバス 1回  吉野大峰ケーブルバス 1回
  • トイレ場所
    • 金峯神社  桜木神社  歴史資料館