※おかげさまで定員になりました。
第2回目は龍門岳の中腹にあった謎の山岳寺院:龍門寺に迫ります。
龍門は飛鳥奈良時代の貴族たちにとっても、現実的にも精神的にも、世俗を遠く離れた別世界でした。
龍門寺は、7世紀後半創建された古代寺院の一つで、龍門寺は、宇多上皇・菅原道真や藤原道長らが訪れたという有名な寺で、今は全ての伽藍は姿を消し草に埋もれていますが、所々に往時の痕跡があります。
その痕跡を辿って、古代の山岳寺院を想像してみましょう。
日程詳細
開催日時 6月20日(土曜日)
集合場所 近鉄大和上市駅
集合時間 午前10時10分
募集定員 10名(定員に達し次第〆切)
参加費用 2,000円(バス代・昼食代・ガイド・保険代含みます)
コース
大和大和上市駅10:25 ⇒ 10:44山 口 ・・・ 下乗石11:10 ・・・ 龍門の滝11:25 ・・・11:35三重塔跡11:40 ・・・ 11:45竜王社跡11:50 ・・・ 12:00宿坊跡12:10 ・・・ 12:25久米仙人屈跡 ・・・ 12:30(昼 食)13:00 ・・・ 13:20薬師寺13:40 ・・・ 14:25城山14:50 ・・・ 仏師院跡15:20 ・・・ 15:30菅生寺16:00 ・・・ 16:10吉北小16:18 ⇒ 16:35近鉄大和上市駅前
見 所
■下乗石
下乗石の先からは、どんなに偉いお方でも、乗り物から降りて歩いてくださいという意味で建てられており、それは皇族であっても歩かなければいけないというもの。元弘3年(1333)在銘の「下乗石」で高さ204cmあります。
■久米仙人屈
龍門の瀧を過ぎた所にこの石碑が見えます。ここでは、久米・大伴・安曇などの3人の仙人が修行されたとされますが、何といっても修行中女性の脚を見て神通力が失せ、吉野川に落ちたという久米仙人が人間らしく、人気があります。ここに久米仙人の洞窟があったとされています。
■龍門の瀧
下乗石から暫く歩くと二段に分かれた10mもの龍門の瀧に辿りつきます。ここで多くの僧が修行したのでしょうか。
又滝壺の左には、江戸期にここを訪れた松尾芭蕉の2首の句碑があります。
「竜門の花や上戸の土産つとにせん」
「酒飲みに語らんかかる滝の花」
芭蕉もここに来た頃には、もう既に龍門寺は幻となっていたのでしょうか。
■三重塔跡・金堂跡
龍門寺は吉野町最高峰である竜門岳の中腹に、7世紀後半創建された古代寺院の一つです。宇多上皇・菅原道真や藤原道長らが訪れたという有名な寺で、金堂・塔・僧坊などの伽藍が並んでいました。ここは三重の塔跡で、基壇上の礎石があります。
■宿坊跡
龍門寺跡と城山を巡るその5。龍門の瀧から龍門岳に向かって10分ほど歩くと、平坦な場所に龍門寺の宿坊跡の石碑があります。一体どれくらいの大きさの宿坊だったのでしょうか。どれくらいの人数の僧侶が修行していたのでしょうか?
■薬師寺
この寺は龍門寺の子院、仏師院として栄えていました。往時の隆盛ぶりを偲ばせる古い宝篋印塔(重文)があり、建治四(1278)年在銘は奈良県下で二番目に古いものです。
■城山
標高421mの城山で、正式には山口城です。歩いていると曲輪・堀切の跡があり、山頂近くには土塁が残り武者隠しなど戦国期の山城遺構が残ります。すこし急な上りもありますが、山頂からは昨年越えた矢冶峠・グランデージゴルフクラブ・津風呂湖なども一望でき、重 要な戦略拠点だったことがわかります。
■仏師院跡
龍門寺の子院である仏師院跡です。今では石碑のみですが、手前に下馬と書いた石碑があります。又明治中期の「龍門寺大門跡付近絵図」には、手前右側に当時の仏心院が描かれ、その後ろには城山が描かれています。
■菅生寺
菅生寺の前の道は、龍門寺参詣の本道だったものと思われます。境内には、昌泰元(898)年十月二十五日に、宇多上皇のお供をして龍門寺へ参詣した折に詠んだ菅原道真の漢詩碑が刻まれています。