■定員になりましたので、募集を締め切りました。
吉野町では、お寺、行者堂、小さな祠や路傍など、いたる所で行者様の姿を目にすることが出来ます。
石像であったり木造であったり、大きさや表情もさまざまですが、それを見ると吉野は修験との関わりが深い事がわかります。
今回はそのお姿を見ながら修験のことを学ぶツアーです。
日程詳細
開催日時 7月18日(土曜日)
集合場所 近鉄六田駅前
集合時間 午前9時20分までに集合して下さい
参加費用 2,000円(資料代・昼食代・ガイド・保険代含みます。)
※今回よりスマイルバス乗車料金は、各自でお支払い頂くことになりました。200円×2回分をご用意ください。
コース
六田駅 ・・・ 柳の渡し ・・・ 橋南詰行者像 ・・・ 一の坂行者堂・ ・・・吉野神宮前 ⇒(バス)⇒ 上千本口 ・・・ 竹林院 ・・・ 桜本坊 ・・・ 喜蔵院 ・・・ 東南院 (昼食) ・・・ 蔵王堂 ・・・ 役行者立像 ・・・ 銅鳥居行者堂 ・・・ 仁王門前 ⇒ 吉野神宮駅
見 所
■柳の渡し
吉野から熊野へ抜ける最初の行場がこの「柳の渡し」です。吉野に入る行者(修験者)は、まずここで身を清めることを行います。
熊野の那智山を1番として数える順峯の「大峯奥駆75靡」で言うと、ここは第75番の満行の地ともなります。
「柳の渡し」という名称は、昔からこの辺りには川楊が生い茂っていたということから来ており、下手にある「椿の渡し」と上市の「桜の渡し」とともに、「吉野川の三渡し」として知られています。
■六田の宿
柳の渡しから吉野川を南に横断した場所です。ここで水垢離して、身を清めてから吉野山に入ります。
橋を渡ったところに役行者さんのお姿を見る事ができます。
このあたりは、吉野山の花見客で賑わい、六田は宿屋や茶店が並んだ宿場町でもありました。
また六田は、2首も万葉集に詠まれた場所でもあります。
■一の坂行者堂
左曽から脳天さんに行く途中、左に登る道があります。吉野へ上る最初の坂で「一の坂」といいます。
その途中、最初にあるのが「一の坂行者堂」です。昭和に入り荒れるに任せる状況でしたが、心ある人々から浄材を募り、道沿い再建されたのが現在の行者堂で、平成19年に完成しました。
堂の中には、石で出来た行者の傍らに前鬼・後鬼も控えています。
■道沿いの景色
一の坂の行者堂付近から見る景色です。東西に吉野川が走り、北側に大淀町・南側に吉野町の町並みが望めます。
車の余り通らない道は吉野神宮まで続きます。途中木々の間から貯木の製材所群が見え、吉野中央木材の看板もはっきり見ることができます。
少し歩くと吉野神宮の参道に入り、この地点(吉野神宮前バス停)よりスマイルバスで、一気に上千本口へと進みます。
■竹林院
吉野神宮で乗車したバスを上千本口で下車し、すぐ近くの「竹林院」を訪れます。
竹林院には、護摩堂の本尊として木造役行者像(左側)があります。
ここは庭園「群芳園」があることでも有名で、池泉回遊式の池には島や石組が浮かび、様々な花が季節ごとに咲きます。
竹林院は昭和天皇を始め、多くの皇族や文人墨客が宿泊したホテルとしても有名です。
■桜本坊
竹林院を後にして次に向かうのが「桜本坊」です。山門の両側におられる仁王門様が印象的です。
本尊の木造役行者像(116cm)は、他所でよく見られる痩身像ではなく、体も顔もふくよかで穏やかな微笑みをたたえています。
今回は境内の役行者像を見学します。
■喜蔵院
桜本坊を暫く歩くと「喜蔵院」に着きます。檜皮葺の本堂には、本尊の役行者が祀られています。
この寺も修験者の宿坊としても親しまれています。
■東南院
「東南院」は、金峯山寺の塔頭寺院の代表格で、とても古い歴史を持つ修験のお寺です。正門を入ると正面に護摩堂があり、この本尊が役行者です。
右側には優雅な多宝塔があり、毎年春にはピンク色の美しい多宝桜が咲き、吉野にある数少ない一本桜の名所でもあります。
またここは宿坊としても有名で、松尾芭蕉も泊ったとされています。
■蔵王堂
「金峯山寺蔵王堂」は、言わずと知れた修験宗の総本山であり、今もなお全国から多くの信者が集まります。
蔵王堂の本尊は、役行者が千日の修業の末感得した巨大な姿の蔵王権現像の3体です。(これらは秘仏として先々月の連休まで御開帳されていました。)
外陣への出口付近では、役行者像と、左に前鬼・右に後鬼の両像の姿を見ることが出来ます。
前鬼は斧を持って褌をつけた男性で、行者の前で道を切り開くとされます。後鬼は水瓶を持って立膝姿の女性です。
蔵王堂では、本格的に僧侶の方にご案内いただきます。
■役行者立像
蔵王堂のから階段を降りると、南朝皇居跡があります。さらにに下ると脳天さんの階段に繋がりますが、階段を降りる手前左側に、大きな役行者立像があります。
両脇の前鬼・後鬼は大きく、また役行者像も珍しく立ったお姿です。杖を持って立つ役行者は、まるで十戒に出てくるモーゼのようです。
■銅鳥居行者堂
銅の鳥居は日本三大鳥居の一つで、鳥居正面の扁額には「発心門(ほっしんもん)」の文字が見えます。門の横には行者堂があり、ここにも役行者様がおられます。
修験者は鳥居に手を触れ、「吉野なる銅の鳥居に手をかけて弥陀の浄土に入るぞうれしきオンアビラウンケソワカ 南無高祖神変大菩薩」と唱えながら三度巡り、入山します。
大峯山上までにはさらに「修行門」「等覚門」「妙覚門」をくぐらなくてはなりません。修験者は道中修業を重ね、一歩一歩仏の境地に入っていきます。
本来はこの発心門から入山するですが、今回はここが最後のポイントとなります。