吉野の地名㉕ 樫尾

吉野中西部 中荘・国栖方面

山忠

五社峠を登ると川上村との境界に「川上鹿塩神社」があります。延喜式に吉野郡十座にはいる各式ある神社で、樫尾は鹿塩から転訛した語と考えられます。また戦国期には地侍樫尾氏が登場します。

話は変わって、吉野山の蔵王堂では毎年年末に蔵王堂の火を貰ってお正月のお雑煮を炊く為の「おけら火」をもらう為、近郊の人々が沢山集まります。しかしその際、樫尾の人が一番先に貰っていたことが、大正年間の文献に残されていたとのこと。これは400年以上前の蔵王堂再建の際、現在堂内にある大きな「つつじの木」を樫尾の人々が献木したことに由来するそうです。そんな蔵王堂と樫尾の関りの話を、元役場職員で現在僧侶となった田中敏雄さんに聞いたことがあります。最後の写真は十二社神社。この社地には、式内川上神社が鎮座していたが、五社峠の地(川上鹿塩神社)に遷座したと書かれています。

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