吉野の地名㉔ 菜摘 

吉野中西部 中荘・国栖方面

花籠神社-550x400

矢治の対岸は菜摘です。由来は吉野町史によると、魚群(なむれ)雑魚(なご)のナで、ミは平地(ひらみ)窪地(くぼみ)のミで、ナツミは魚を採る曲流地域で、今なお菜摘にはヤナを張り魚を採っていると記載されています。又能「二人静」では、吉野山の勝手神社の神職が女に川辺の若菜摘みに生かせると、神社の人に弔って欲しいと頼む静午前の亡霊に出会います。まさしく菜を摘む場所として出てきます。その他菜摘には「静アナザーストーリー」でご案内した花籠神社・二つ井戸、そして「初音の鼓」を所蔵されている大谷家など静にまつわる逸話が多くあります。奈良時代の万葉集には、夏実や夏身と書かれた歌が登場します。

「吉野なる夏実の河の川淀に鴨そ鳴くなる山陰にして」375湯原王

「山高み白木綿花に落ち激つ夏身の川門見れど飽かぬかも」1736

「大滝を過ぎて夏身に近づきて清き川瀬を見るが清けさ」1737

いずれにしても、菜摘とは雅な地名だと感じます。

最後の写真は2012年に開催された第一回「スマイルバスで行くディープ吉野の旅」で菜摘の十二社神社に行った時の集合写真です。

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