吉野材のお話
吉野材の特徴である赤身、無節を生かしたもの”とは
吉野材の楽しさお伝えします。
こんにちは~
「吉野と暮らす会」の暮らすメイト、石橋輝一です。吉野で製材業を営んでいます。ヨロスギお願いいたします!
今回のコンペ、「デザイン部門」の応募要件に“吉野材の特徴である赤身、無節を生かしたもの”とありますが、これは一体どういうことなのでしょうか!?。何回かに分けて解説していきたいと思います。
吉野杉に限らず、すべての杉には赤身(あかみ)と白太(しらた)があります。写真の中央部分の赤い部分が赤身、周辺部分の白い部分が白太です。
この写真は、吉野川で吉野杉丸太の一本乗りにチャレンジした時のものなので、川に浮いています。
白太は現在成長している部分で、たくさんの水分を持っています。赤身は成長を終えた部分で、脂精分を多く含むため、水に強い特徴があります。
写真を見ると、赤身と白太の間に、うっすら白い部分があります。これは白線帯という部分です。白太が川の水分を吸って、とても分かりやすくなっています。
白線帯は白太から赤身への移行する期間。ここが一番、水を通しにくく、樽の側板の材料(樽丸)の中で最上とされてきました。この部分は「甲付(こうつき)」と呼ばれます。つまり、カブトのように水を溜めるのです。
先人は木の特性を把握して、適材適所に使いこなしていたのです。すごい!
吉野杉の大きな特徴として、“この赤身部分で、無節(節がない)の木材が取れる”という事なのですが…
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