スマイルバスで行く龍門騒動② 池田酒屋

スマイルバスで行く吉野 吉野北部 龍門・中龍門方面

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平尾代官所跡の裏道を歩くと、昔酒造業を行っていた池田家を通ります。この池田家は江戸時代は「龍門札」を発行していた家柄だったそうです。この家から後に三菱信託銀行の社長・会長となる池田謙蔵氏が生まれます。謙蔵氏は戦後GHQより出た財閥解体指令にあった、三菱信託銀行を立て直した当行中興の祖とされます。謙蔵氏が日本経済新聞社に記載された「私の履歴書・経済人15巻」で、このように書かれています。「・・・龍門村は江戸時代は天領つまり徳川幕府の直轄地であった。私の先祖はここの庄屋あるいは代官の職にあったらしく、代々「又兵衛」を名乗っていた。一方で酒造を営み、かなり大きな屋敷を構えていたという。ところが、四代前に又兵衛の時、「龍門騒動」と呼ばれる一揆が起き、周辺の村々をも巻き込んだ。天領の田畑から召し上げる年貢の量を決める「検見役」の役人が横暴だということから発生した一揆だったが、その際、又兵衛は一揆に加わったわけではないのに、責任を問われて、江戸へ引っ張られることとなる。(中略)

村のまりつき歌に、

『龍門騒動は大騒動  お江戸に引かれた又兵衛さん

いとしいわいな』

というのがあり、私は幼いころよく母からこの歌を聞かされた。村人に信頼された人だったのであろう。・・・」

普段車で見過ごすこの家には、こんな深い歴史があったのかと思いおこさせます。吉野は日常の中に本当に深い歴史があります。

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